日本の伝統文化に培われた漆器は、様々な技術革新を遂げ今日の生活スタイルに溶け込んでいます。その中で、雅乃は一つのこだわりを持って商品作りを心掛けています。
それは読んで字のごとく、「漆(うるし)」です。漆は漆の木から抽出し精製した言わば100%天然の塗料です。現代社会では漆器にも様々な化学塗料が用いられています。もちろん人体に害のない安全な塗料を使用していますが、近年「eco」への関心が高まる中、それにもっとも適したものが、自然(
天然)の材料「漆(うるし)」だと言えるのではないでしょうか?
当店では、本漆手塗りにこだわり、より本物志向の商品のみを企画・販売致します。そこには、1500年の歴史をもつ越前塗の洗練された技術によって、今もなお愛される品格があります。それには訳があります。以下に「漆(うるし」の特性や上手く付き合う方法を交えながら、少しでも良さを味わって頂けたらと思います。
品質表示の見方と重要性
■なるほど納得 「品質表示」
漆器の一般的かつ信頼性のある品質表示法として、「日本漆器協同組合連合会」が推奨するものがあります。表示には @表面塗装の種類 A素地の種類 の2つが主になります。
@には、漆(うるし)塗装・ウレタン塗装・カシュウー塗装など。Aには、天然木・木粉と○○樹脂の成型品・ABS・PETなど多様にあります。では何故この様に多くの種類が出てきたのでしょうか?それは漆器が使用される状況・環境や漆器の機能性やコスト面などが絡み合い、@とAとが様々に組合され今日に至ります。従って、漆器の良さはその使用される人や場面によって変化します。
■本物志向の漆器とは
一つ言えるのは、本来漆器の概念では「木製(天然木)・漆下地(本堅地)・本漆手塗り」が本物だと称される事。ただコスト面で普段使いとしては少々難しいのが現状です。当店が考える本物志向の漆器
とは、素地には木肌の質感があり、塗装はより安全性が高く優れた特性をもつ高機能・高品質な本漆塗りであると言うことです。
■漆(うるし)の優れた特性
1、本漆塗料とウレタン等の化学塗料と比較して、その表面の滑らかさ・堅牢さ・上品さは一目瞭然です。抽象的ですが、ぬくもり・憂い・しっとり・奥深い…。一度手に取って是非感じてみて下さい。
2、漆には、菌を抑制する強力な作用がある事が科学的検知からも実証されています。古くから重箱や弁当箱などに漆塗りが使われていたのも、保存という観点から納得がいきますね。
3、漆器は修理が出来るとよくお聞きになると思います。特に木製・本漆塗りに関して言えば、ほぼ100%再生可能です。新品同様に生まれ変わる、いやそれ以上に堅牢さを増すかもしれません。
漆器は意外と使い易い
■上手な使い方は
1、新品の場合、漆特有の匂いがあります。しばらく外気にさらすようにし、ぬるま湯と洗剤でさっと洗って下さい。ほぼ匂いは抜けます。
2、使用後は他の食器と同様、通常の洗剤で洗って頂いて構いません。但し、傷がつき易い為、柔らかいスポンジ等をお使いください。
3、お椀・お皿など重ねて収納される場合、間に柔らかい紙等を挟むと傷つかず安心です。また、変形・変色を避ける為に、直射日光の当たらない場所に収納してください。
■ちょっとした注意点
1、製品本来の用途、使用目的に沿って、正しくお使い下さい。
2、直火・電子レンジ・オーブン等では使用出来ません。塗装の剥離・変形・着火の
危険があります。
3、割れ・欠け・ひびが入った場合、または塗料や漆が剥離した場合は、使用を中止して下さい。
4、過剰な重さがかかる状態では、使用しないで下さい。